「リウマチって運動してもいいの?」という疑問、患者さんや家族からよく耳にします。炎症で関節が腫れてるのに筋トレやジョギングなんてしたら悪化するんじゃないか?と不安になるのは当然です。
で、最新のコクラン・レビュー(R)がこの問題を正面から調べたんですが、結論は意外とシンプルでして、
リウマチ患者でも、正しく設計された運動プログラムは安全で、痛みや機能を改善する。
とのこと。内容をざっくり整理すると、
- 有酸素運動と筋トレを組み合わせたプログラムでは、痛みスコアが10点満点中0.5点ほど下がり、身体機能もわずかに改善。
- 長期的に続けた場合は、筋力と体力の向上に中程度の効果あり。
- 水中運動は限定的ながら、機能や体力を改善する傾向あり。
- 安全面では「関節が悪化した」という報告はゼロ。
つまり「やっても悪化しないどころか、むしろプラスになる」ってわけですな。
ここで面白いのは、「リウマチは安静にしたほうがいい」という昔の常識が、エビデンスの積み重ねによって逆転していること。運動には血流改善や抗炎症作用もあり、関節を支える筋肉を強くすることで、結果的に痛みの軽減につながるんですよね。
では、どんな運動をすればいいのか? コクラン・レビューが対象にしたプログラムをもとに整理すると、
- 週2〜3回、1回20分以上を目安に。
- 強度は「ややきつい」と感じる程度(心拍数55〜70%)。
- 筋トレは低負荷・高回数(1RMの30〜50%で15回×2セット)。
- 水中運動も有効な選択肢。
- 痛みが強い日は休む勇気も必要。
要は「やりすぎず、でも確実に負荷をかける」のがコツ。
僕自身、リウマチ患者さんの運動指導を見ていると、最初は「怖いから動けない」とおっしゃる方が多いのですが、少しずつ継続すると「階段の上り下りが楽になった」「朝のこわばりが減った」みたいな声が出てきます。こうなるとご本人も楽しみながら続けられるんですよね。
ということで今回のデータをまとめると、
- リウマチ患者でも運動は安全。
- 有酸素運動+筋トレで痛みや機能が改善。
- 長期的には筋力・体力の維持に有効。
- 水中運動も選択肢のひとつ。
「リウマチだから安静」ではなく、「リウマチだからこそ正しく動く」がエビデンスの答えです。どうぞご参考に。
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